おしえて!消防設備のこと |
自動火災報知設備 | ||||
一定規模以上の建物に設置が義務付けられている設備で、建物内に複数の「感知器」を設置し、どこか1か所の感知器が火災による煙や熱を感知すると、「受信機」で感知区域を表示するとともに、「地区音響装置(警報ベル等)」などで建物全体に警報を発して建物内の人たちに火災を自動的に知らせることができるシステムです。また、火災を発見した人が近くの「発信機」のボタンを押すことでも建物全体に警報を発することができます。 |
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使い方 | ||||
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Step 1 ■ 「受信機」の点灯している地区表示と「警戒区域一覧図」で感知区域を確かめ、近くにある消火器を持って感知区域へ行き、状況を確認します。(この時に警報ベル等を停止させないこと。)
Step 2 ■ 火災が発生していたら、下記の「火災発生時の対応」に従い適切に行動しましょう。
■ 火災ではなかったら、「119番通報」する必要はありません。受信機で音響(ベル等)を停止します。
(この時に「復旧ボタン」は絶対に押さない。)
Step 3 ■ 感知区域内の「発信機」に押しボタンが押されているものはないか探し、発見したら押しボタンを引き戻し「Step5」に移ります。(押されている発信機がない場合は「Step4」へ) Step 4 ■ 感知区域内の「感知器」に、赤色の「確認灯」が点灯しているものがないか探し、点灯しているものがあったら、それが誤作動を起こした感知器ですので、直ちに消防設備士等による点検を受ける。(確認灯がない場合や確認灯が点灯している感知器がない場合は「Step5」へ) Step 5 ■ 受信機の「復旧ボタン」を押し、受信機の地区表示が消灯したら、Step2で操作した音響スイッチを元の位置に戻す。(地区窓表示が消灯しない場合や誤作動した感知器が不明な場合は、直ちに消防設備士等による点検を受ける。)
① 大声で「○○で火事だ~!」と叫び、みんなに知らせる。 ② 持ってきた消火器で初期消火する。 ③ みんなで手分けして消火、119番通報、避難誘導を迅速に行う。 ④ 消火が困難なときは、避難を優先する。 ⑤ 出火した階を優先的に避難させ、その上階、またその上階へと優先階を移して避難させる。 ⑥ 高齢者等がいる場合は、補助しながら避難させる。 ⑦ 避難するときは、各部屋のドアや防火戸を閉める。 ⑧ 消火できても、必ず119番通報をする。
自動火災報知設備は、火災以外の要因によって誤作動を起こすことがあります。また、電気回路が不具合(故障)を起こしたり、いたずら等で故意に発信機が押される可能性も否定できません。 次の事例を参考にして、日ごろから誤作動が発生しないように注意しましょう。
■ 調理の熱が感知器に当たる。 ■ 浴室の熱気が流れ込む場所に感知器がある。 ■ 台風等で急激な外気圧の低下が起きる。 ■ 天井裏の水配管等から伝わった水滴が感知器内部に浸水する。 ■ 調理、喫煙等で発生する煙のほか、煙に類似している湯気、ホコリ、虫等が感知器内に入る。 ■ 空調の吹出し近くに感知器があり温風が当たる、又は冷風が当たり感知器内に結露が発生する。 ■ 暖房器具等の使用によって、温度、湿度が急激に変化する。 自動火災報知設備の誤作動が頻繁に起きると、警報ベルが鳴っても誰も火災だとは思わず、次第に無関心になっていきます。この状態で、本当に火災が起こったときに、初期消火、通報、避難の行動が遅れ、建物内の人たちが命を落とすことにもなりかねません。
こうしたことを防ぐには、誤作動を起こす要因を排除して自動火災報知設備を信頼できる状態にしておく必要があります。 また、警報ベル等が鳴ったら、他人任せにせず、みんなで対応するように体制を整備しておきましょう。 |